ソフトウェアの構造改革に成功し、再利用による品質や生産性でのメリットを享受している状態です。
多少の課題は抱えるものの、そのほとんどは自力で解決可能です。ただし、このメリットがまだ単一の製品開発に閉じているため、シリーズ機種への展開や、他部署への展開を図ることへのチャレンジを始めています。
開発者は、製品の開発を行うチームと、共通の資産やプロセスを管理するチームに徐々に分離されていきます。
アーキテクトと複数のコア技術者からなる先頭集団が変革の推進力を担っており、技術を熟知したマネジャーの支援がそれを裏から支えています。
- 成功したプロジェクトや組織では、取り入れた技術に関するノウハウがたまっている。
- ただし、技術のノウハウのほとんどは暗黙知。
- 作成されたソフトウェアは、上流からモデル化されているが、プロジェクト固有部分と多機種共通部分の切り分けがなされていない。
- 生産性や品質面でモデル化の恩恵が得られ始めており、お手本になりそうなモデルも多い。
- その一方で、リファクタリングしないとまずいモデルも実は結構多かったりする。
- プロジェクトメンバのプロセスに関する理解度が高い。
- プロセスの中には使っているものと使っていないものが混在していて整理が必要。
- 結果論から出てきたプロセスが多くあり、全体として見たときのバランスがとれていない。
- 人の役割については、明確な定義がまだない(スーパーマンがどんな役割をしていたかはプロセスに明記されていない)。
- 品質に関するプロセスは、上流にいくほど曖昧である。
- 成功を体験しているため、開発者のモティベーションが高い。
- 変革への抵抗勢力も激減し、変革活動がすっかり定着している。
- プロジェクトを引っ張ったコアとなった技術者が複数おり、
他の人に教えられるレベルにある。 - コアの技術者は伝説の技術者で尊敬の目で見られている。
- 実は、コアの技術者が抜けてしまうと、普通の組織?というか改革状態に逆戻りかも。
- なので、管理者はコアとなった技術者を手放したがらない。
- コアとなった技術者は、いろんなことをやってきたスーパーマンであり、他の人はなかなか真似できない。
- しかも、コアとなった技術者は残業が異様に多かった。
- 「あの人は特別な人で、とうてい自分は真似できない」と思わせるオーラが出ており、次が育たないのが実は悩みのタネ。
- 成功したプロジェクトの影で、旧来のやり方をせざるをえないプロジェクトのメンバのモティベーションは異様に低い。
- でも、旧来のやり方をしているプロジェクトの平均年齢は異様に高い。
次のフェーズ「成熟」とのギャップを乗り越えるために、エクスモーションのトータルコンサルティングでは、これまでの蓄積を、多品種・他部署へ適用します。
※SEPGはSoftware Engineering Process Group の略称です。
※SPLEはSoftware Product Line Engineering の略称です。