トレーサビリティマトリクス(TM)は『USDM』で定義した仕様に対し、変更点がどのモジュールに存在するかを示します。そのため、変更に対する影響範囲を確認することができます。
また、前のプロセスで作成した「変更要求仕様書」と、この後に作成する「変更設計書」とをつなぐ役割を果たします。
- 変更するのは本当にその関数だけで良いのか、他にも変更箇所がないか
- 変更することで、他の関数への影響がないか
- 別の変更仕様で、同じ関数が変更されないか
といったことを具体的に確認します。
トレーサビリティマトリクス(TM)を使って変更に対する影響箇所を調べていくと、凝集度の低いモジュールや、結合度が高いモジュール構造が見つかる場合があります。このような箇所は変更の確認が難しいだけでなく、変更による二次障害が発生しやすくなります。その際には、「保守性の向上」を変更要求として『USDM』に追加します。
このように、トレーサビリティマトリクス(TM)では既存のモジュールに対する影響度を確認することができます。
![「派生開発」に特化したプロセス『XDDP』では、「トレーサビリティマトリクス(TM)」で「変更要求」に対する変更箇所を特定する|【トレーサビリティマトリクス】の例:USDMで作成した変更要求仕様と【トレーサビリティマトリクス】(TM)で追加する変更箇所](img/xddp/chyoq.png)