定量分析とは、分析対象を複数の観点から数値化し、それを元に分析する方法です。ソフト品質に着目した「ソフトウェア・メトリクス」を使うことが主流です。これは、例えて言うなら、健康診断で血液の成分を定量分析した結果を使って、健康状態をざっくり把握するのと同じです。
しかし、これだけでは「問題があるかもしれない」ことしかわかりません。更に、状況を把握するためには、より具体的でかつ分かりやすい方法を導入する必要があります。
![「リファクタリング」対象を選ぶための「レガシーシステム」可視化手法|ツリーマップ(専有面積の大きさが要素の大きさを、色が要素の複雑さ示す。大きく複雑な関数は、改善の対象となり得る。)](img/kashika/treemap.png)
上図は、要素の規模と複雑度を「ツリーマップ」という可視化手法で表現したものです。「ツリーマップ」は、二次元平面上の領域を入れ子状に分割することによって、木(ツリー)構造のデータを効率的に可視化する手法です。規模が大きく複雑な要素が、どこに、どのくらいあるのかが視覚的・直観的にわかり、リファクタリング対象を選ぶのに役立ちます。